電人茶房

♪ざぼーが♪が適当な日常(ライブ観覧や映画鑑賞したこと)を語る、なんてことないブログ

魔女っこ姉妹のヨヨとネネ

当初観に行くのを迷っていたのですが、1月17日にアフタートークがあるのを知って、新宿バルト9まで観に行ってきました。

映画の感想としては、とにかく絵の魅力や色彩が印象的でした。
CG処理を使っていないわけじゃないですが、ファンタジーな雰囲気と相まって、絵の表現というか手書きの魅力みたいなものが画面から感じられてすごくよかったです。

なにぶん初見ということで、どうしても話の筋の方に注目して観ていたため、できればもう一度落ち着いて映像を観てみたいなと思いました。

話としては、主人公のヨヨに焦点を当てた展開なども面白かったのですが、魔の国と異世界(人間界)との観念の違いなどを「生命のありかた」で表現されていたところや、願い(魔力)を集める方法がソーシャルゲームだったりするアイデアが今っぽくてよかったと思います。

それ以外の感想(ツッコミどころ)としては、作品の季節が「夏」だったのでちょっと時期外れな感じもするなあとは思いましたが、まあ映画の話だしそれはいいかな。


映画が終わって、アフタートークの時間になりました。
登壇者は以下の通り。

トークの内容としてはプロデューサーの近藤さん仕切りで、ほぼ平尾監督へのツッコミを切り口に話を広げていく感じでした。(スタッフの方はトークに慣れていないので振っても反応が薄いためと思われる)

事前に平尾監督の手がけてきた作品をチェックしていなかったこともあり、家に帰ってから調べて補完した感じですが、アニメの制作現場での話は、わりと普通の仕事でも起こり得る話もでていたので、聞いていて感心するやら共感するやらという感じでした。

この作品では、大人だけではなく子供にも幅広く見てもらいたいというところで、ストーリーもですが、絵の作り方もこだわったそうで、なるべく色彩も鮮やかにして、極力「実線」で表現することにこだわったそうです。言われてみればたしかに、キャラ以外の背景などもぼんやりせず、目に飛び込んできていたように思います。

美術を担当されていた三宅さんも、とても時間をかけて背景を描いていたという話をされていました。

通常であれば、空気遠近法(遠いものほど空気の層で白くぼやけて見えるように描く手法)を使って描くところを、できるだけ実線で描くということで、細かいところまで書き込まなければならず時間がかかったそうです。

色彩設計担当の千葉さんは逆に、「大変は大変だったけど割と楽しくできました」というような話をされており、色決めは通常の作品とは違った表現ができたとのこと。

キャラクターの話では、孝洋にタンクトップを着せる着せないで、「男の子なら『タンクトップ』だろう」という平尾監督と「そんなのかっこ悪いからヤダ」という柴田さんの間でかなり揉めていたそうです。最終的には、柴田さんがスタッフの意見を集約して監督の意見を却下したらしいです。

まあ田舎の少年を表現するならともかく、都会で暮らしている孝洋が、夏とはいえタンクトップ姿ってのは・・・とは思いましたね。髪型も相まってちょっぴりデジモンを思い出したりはしましたけど。

続いて行われた「質疑応答」のコーナーでは、「終盤でヨヨが木の隙間を抜け出すシーンが、(天空の城ラピュタの)パズーがれきの中から抜け出てくるところに似ている」とか「制作中のモチベーションやメンタルについて」の質問などがでていました。

「似ている」ということについては、ジブリのような有名どころをイメージしてもらえたことは光栄ですと語った上で、木の間を抜け出すシーンや、ビハクが木を登っていくシーンなどはCGなどを使わず、手書きで送った(1コマ1コマ描いていった)という話をされていました。

このあたり、監督のこだわりが出たシーンだったそうで、そこはCGにすれば(楽できて)いいのに・・・という風に横で見ていた近藤さんは思ったらしいです。

メンタル面の話では、過去、「空の境界」を作っていた時に、キツイ表現をアニメーターに延々描かせていたら、担当アニメーターが出社しなくなったという話がでました。(プロデューサー達が必死になだめて事を収めたらしい)

実際、人を殺すようなシーンを描いているときはアニメーターもそういう目つきになって描いているそうで、気持ちが入ってしまうのを気を付けているというような話を副監督の高橋さんがされていました。

そんなこんなで最後に締めのあいさつで終わったアフタートークイベントでしたが、この後、登壇されていた方々はグリーディング会場の方へと移動されていきました。

このアフタートークに参加した人はグリーディングへの参加ができたのですが、ufotable作品を知らないことや、なんとなく話すのが気恥ずかしかったので、遠目でみなさんを眺めてから帰りました。


そういえば、映画館から退出する時におみやげとして「カップ焼きそば(参考)」を貰いました。

作中に出てくる焼きそばなんですけど、ヨヨや孝洋がとにかく美味しそうに食べるんです。

ただ、作中の食べ方としては、マヨネーズとタバスコをたっぷりかけて食べていたので、辛いのが苦手なワタクシにはちょっと真似しにくいのですが、それでも食べるシーンを見ていると、胃が刺激されてお腹が空いてきそうになりました。


【2014年1月29日追記】

GIGAZINEにアフタートークのレポートが掲載されてました。
自分が当日に書いたアンケートなんかも載ってました。そういえば「アンケート内容はサイトに掲載します」って一文があったなあ。


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